EZ DO DANCE

EZ DO DANCE - TRFの名曲を深掘り

「EZ DO DANCE」（イージー・ドゥ・ダンス）は、1993年6月21日にavex D.D（現在のavex trax）からリリースされたTRFの第2シングルです。この楽曲は、音楽シーンで多大な影響を及ぼすことになります。特に、ブリストル・マイヤーズ スクイブのCMソングに起用され、TRFのメンバー自身も出演したことから、広く知られることとなりました。

音楽性と制作背景

楽曲の制作において、プロデューサーの小室哲哉は、ダンスに困難を感じていたダンサーたちへのエールを込めて歌詞を作成しました。本曲の特徴的なBPMの速さについては、メンバーのダンサーたちが「こんな速いテンポで踊るのは難しい」と言っていたという逸話があります。この曲名の「EZ DO DANCE」自体には特に意味があるわけではありませんが、語感を重視して作られたと言います。サビに使われたコードはJ-POPにありがちなスタイルを採用しつつ、イントロとサビ前ではジュリアナ東京テイストのダンス・ミュージックの要素も取り入れています。

小室は「リズムを主体にし、ボーカルを楽器のように捉えることを意識した」と語り、当時流行していたカラオケブームやほろ酔いの雰囲気を意識した制作であることも明らかにしています。また、DJ KOOによるラップパートは、スタジオで緊急に書かれたものであるため公式の歌詞が存在せず、後に自身のYouTubeチャンネルで非公式の歌詞を確認した上で正規のものと認めています。

さらに、アルバムバージョンでは左右のステレオが反転されるなど独自のアレンジが施されています。アジア版のリミックスも存在し、日本国外で特に人気がありました。

プロモーション戦略

このシングルのプロモーションでは、ディスコ等での「EZ DO DANCE (EXTENDED VERSION)」と、テレビ・ラジオでの「EZ DO DANCE [7" MIX]」を組み合わせて流し、相互に効果的なアプローチを図っていました。

ミュージックビデオ制作

MV制作時には予算が限られていたため、全ての衣装をファッションビル109で賄い、YU-KI以外のメンバーはシルエットで出演するという制約を持って制作されました。この結果、DJ KOOは「自分の出たパートも覚えていない」と後に語っています。

当楽曲にまつわる逸話

「EZ DO DANCE」は、globeのKEIKOがオーディションで使用した曲でもあり、彼女がステージ上から転落するという逸話も残っています。しかし、彼女は何事もなかったかのように歌い続けたことで、その場の雰囲気を一変させました。2006年にはTRFのアルバムにKEIKOの英詞カバーが収録されています。

記録と再発売

「EZ DO DANCE」はオリコンチャートで最高15位を記録し、約79万枚のセールスを達成するロングセラーとなりました。第35回日本レコード大賞のミュージックビデオ賞を受賞するなど、その影響力は非常に高いものです。2006年には廉価版シングルとして再発売され、2023年3月には小室哲哉のリアレンジ版が配信されました。

収録曲とカバー

このシングルには、「EZ DO DANCE [7" MIX]」や「DO WHAT YOU WANT」などが収録されています。また、Prizmmy☆によるカバーも存在し、彼女のシングルとしてもリリースされています。さらに、ゲームのレースBGMとしても使われるなど、多岐にわたる展開を見せています。

音楽的な革新性と独自性を持つ「EZ DO DANCE」は、リリースから数十年が経過した今でも多くの人々に親しまれており、TRFの名曲の一つとして語り継がれることでしょう。

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